リュイナールはロゼ・シャンパーニュの元祖！？

　シャンパーニュのメゾン、リュイナールは、ロゼ・シャンパーニュの「元祖」であると発表した。

　リュイナールによると、1764年に「ウイユ・ド・ペルドリ」60本を含む120本をドイツ向けに出荷した記録が、最近発見した会計簿に記載されていた。1765年にはデンマークとチェコ、1767年にはイタリア、1768年にはスウェーデン、1775年には英国に輸出された記録があるという。

　ロゼはそもそも、黒ブドウのマセラシオン（醸し）から生じたと考えられているが、当時のウイユ・ド・ペルドリは現在のようなピノ・ノワールの果皮の色素がにじみだしてほんのりピンクを帯びたものと違って、ニワトコをブレンドしたと見られる。リュイナールは地下深くに掘り下げたクレイエールを熟成に使っていることでも知られる。

　ロゼ・シャンパーニュの元祖といわれるヴーヴ・クリコは、ニワトコをブレンドしたロゼを1775年に初めて出荷したメゾンと主張してきた。ヴーヴ・クリコとリュイナールは同じLVMHグループの傘下ブランド。最高醸造責任者のフレデリック・パナイオティス氏は、かつてヴーヴ・クリコの醸造家だった。