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英国のワイン産業で大きな影響力を有するウェブサイト「the drinks business」で著名な人物を紹介するインタビュー記事「UNFILTERED」に、ロンドンの2つ星日本料理レストラン「Umu」のヘッドソムリエ、真塩亮介さんがフィーチャーされた。
「UNFILTERED」はロンドンの「ザ・リッツ」のヘッドソムリエや有名コンサルタントらにインタビューする企画シリーズ。真塩さんは千葉出身。バーデンダーを経て、2011年からヘッドソムリエを務めている。インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)SAKE部門のシニアジャッジを務め、「ロンドンでワインとサケの両方に深い知識を有するも数少ないソムリエの1人」と紹介された。
インタビューによると、真塩さんは2007年にワーキングホリデービザで渡英し、新しい事に挑戦しようと、Umuに入社した。最も記憶に残る体験の1つが、ドメーヌ・ルロワのサヴィニ・レ・ボーヌ・レ・ナルバントン2000。コミソムリエだった2008年に飲んで、エレガンス、チャーム、ピュアリティに衝撃を受けた。また、レストランでのDRCの水平・垂直試飲を「一生に一度の体験」と明かしている。
オーストリア・ヴァッハウのスマラクトと白身肉、ピノ・ノワールとマグロ、オレンジワインとウニの組み合わせを、究極のペアリングとして紹介している。
Umuはヨーロッパの日本料理店で初めてミシュラン2つ星に輝いた高級懐石。「京都吉兆」嵐山本店を経験したシェフが腕をふるう。ハリウッド・セレブ、王室、ワイン業界のVIPらが訪れるが、真塩さんは自然体で接客している。死ぬまでに飲みたいワインはいつも「シャンパーニュ」だという。
ヨーロッパの2つ星レストランでヘッドソムリエを務めた日本人は、ボルドーの「コルディアン・バージュ」の石塚秀哉さんら数少ない。ワインの長い伝統を持つ国で、現地のソムリエを押しのけて、トップに立つには、人一倍の努力が必要なことだけは間違いない。
私はIWCの審査で、毎年、真塩さんと会う。謙虚で、学習意欲旺盛。誠実な態度は、世界のセレブにも業界のVIPにも愛されているに違いない。マスター・オブ・ワインやソムリエ、教育家らからインスピレーションを受けて、やる気を与えられていると発言している。そうした思慮深い姿勢も、ロンドンの和食シーンの中で、彼にスポットライトが当たった理由なのだろう。
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