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ミシュランガイド東京 2019、フレンチ「ロオジエ」が9年ぶり三つ星復帰

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 ミシュランガイド東京 2019の内容が27日、発表されフレンチ・レストラン「ロオジエ」(東京・銀座)が、2010年版から9年ぶりに三つ星に返り咲いた。13店ある三つ星のうち、フレンチは3店となった。

 資生堂の経営するロオジエは、ミシュランガイド東京の始まった2008年版から3年連続で三つ星に評価されたが、ビル建て替えで2011年から休業し、2013年10月にオリヴィエ・シェニョンをエグゼクティブシェフに迎えて再出発した。シニョンは二つ星「ピエール・ガニェール・ア・東京」の総料理長からリクルートされたが、2014年12月発行の2015年版から2018年版までは二つ星に甘んじてきた。

 「昼前の11時半に電話で、昇格の連絡を受けた。5年間にわたりスタッフと共に、一貫した品質を求めて最善を尽くしてきた努力がみとめられた。中本さんと井黒さんという優れたソムリエがいて、料理との相性を保ってくれている。今夜の祝杯に何を開けるかは中本さんと相談します。これから(メンターの)ピエール・ガニェールに電話します」シニョンは発表会場でそう喜びを語った。

 2019年版の三つ星の残る12軒は2018年版と同じ。2軒のフレンチ「ジョエル・ロブション」(東京・恵比寿)と「カンテサンス」(東京・品川)は12年連続で三つ星を保っている。ジョエル・ロブションのミカエル・ミカエリディス総料理長は「今年は、7軒の三つ星レストランを展開する私の父ジョエル・ロブションを失った厳しい年だった。三つ星でトリビュートできてうれしい。我々は今後も続けるしかない」と語った。

 また、フレンチのシェフでだだ1人の日本人であるカンテサンスの岸田周三シェフは「この12年間で痛感しているのは、魚介類の質が落ちていること。乱獲が原因。(寿司の)小野二郎さんも今のマグロは昔の2番手、3番手の品質と話していた。魚の品質の回復のため、水産庁に働きかけている」と話した

 2019年版には484軒の飲食店・レストランと35軒の宿泊施設が掲載された。東京の星付き飲食店・レストランは230軒で、パリの118軒を上回り、星付きの掲載店数で世界一の座を維持した。

 二つ星は52軒で、そのうち新規掲載が寿司「木挽町 とも樹」、フレンチ「ナベノ-イズム」と寿司「青空」の2軒が昇格した。一つ星は165軒で、新規掲載28軒、昇格が1軒だった。5000円以内で品質の高いビブグルマンは254軒で、うち新規掲載が44軒。

 また、初めて「おにぎり」の料理カテゴリーが登場し、「おにぎり 浅草 宿六」が新たにビブグルマンとして掲載された。「ラーメン」のカテゴリーには世界で唯一の星付き2軒が掲載されていたが、今回は「Sobahouse 金色不如帰」(新宿区)が加わった。

 ミシュランガイド・インターナショナルディレクターに就任したグウェンダル・プレネックは「東京は他の都市との差を広げている。世界には星付きに相当する日本料理店が100軒ほどあるが、日本が影響を与えている」と述べた。

 また、日本ミシュランタイヤ代表取締役社長のポール・ペリニオは「日本には口コミ、食通、編集者主体など多彩な料理ガイドがあるが、ミシュランは匿名により世界で一貫した評価システムを確立している」と強みを強調した。

ロオジエのオリヴィエ・シェニョン総料理長
ジョエル・ロブションのミカエル・ミカエリディス総料理長
カンテサンスの岸田周三シェフ
勢ぞろいした三つ星の料理人ら

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