オーパスワン2015、9.4%値上げで発売

　日本で人気の高いカリフォルニア・ナパヴァレーのオーパスワン2015が、発売された。

　Liv-exによると、ロンドンでの価格は、2014ヴィンテージより9.4%アップの208ユーロ。オーパスワンの人気は日本で非常に高いが、現在はボルドーのネゴシアン経由で90か国に輸出されている。93年から生産されているセカンドワインのオーヴァチャーは90ユーロ。

　ヴィノスのアントニオ・ガッローニは、オーパスワン2015に96+点を与えた。ジェームス・サックリングは98点。Liv-exによると、値上がりしたにもかかわらず、2015の市場価格は2005以降では最も低い。オーパスワンはロバート・モンダヴィとバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドのジョイント・ヴェンチャーとして始まり、2005年にコンステレーション・ブランズがモンダヴィを買収した際に、両社から独立した形で経営されることになった。04年からデヴィッド・ピアソンがCEOを務める。

　また、スーパータスカンのマッセート2015も、2回にわたり発売された。最初の売出しは345ユーロ、2回めは365ユーロだった。2014の最初の売出し価格295ユーロより16.9%値上がりした。アントニオ・ガッローニは99点を与えた。

　毎年9月は、ボルドー以外の人気の高い高級ワインが発売される。今年はオーパスワンとマッセート以外に、チリのアルマヴィーヴァ2016、トスカーナのソライア2015、ボーカステルのオマージュ・ジャック・ペラン2016が発売される。フランシス・フォード・コッポラのイングルヌックとウィル・ハーランのプロモントリーも加わる。アルゼンチンのカテナも単一畑「カテナ・サパータ　アドリアンナ・ヴィンヤード　ムンデュス・バシユス・テラエ　マルベック　2015」と、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の「ニコラス・カテナ・サパータ　2015」をボルドー経由で発売する。

　ボルドーのネゴシアン、シャトー、クルティエらが形成してきた自由市場「ラ・プラス・ド・ボルドー」は、世界の市場にワインを届けられる仕組みを構築してきた。需要に応じて、高い価格で販売することもできる。各国の輸入業者や専属代理店を通じて発売するよりも、新興市場を含む世界市場での流通量を増やせるメリットがある。