世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. JALのラウンジや搭載ワイン、自然派ワインが充実

JALのラウンジや搭載ワイン、自然派ワインが充実

  • FREE
 日本航空(JAL)がラウンジや機内でサーブするワインが、堅実なイメージを打破し、個性的なラインアップに変化している。自然派ボージョレのマルセル・ラピエールやココ・ファームのオレンジワインを採用するなど世界の航空会社でも珍しい品ぞろえ。ソムリエ・ワインテイスターの大越基裕氏と大橋健一MWがワインアドバイザーを務め、自然派ワインが充実してきた。今後はエコノミークラスのワインも変えていくという。
 大越氏は2016年からJALのワインアドバイザーを務めるが、2017年7月に大橋MWも加わった。ナチュラルワイン好きという共通項を持つ2人は、昨年秋のワイン選考会で820本の中から約40銘柄に絞り込み、2018年度のワインを決定した。
 成田と羽田空港のファーストクラス・ラウンジでは、ビオ・ボージョレの先駆者マルセル・ラピエールの「シャトー・カンボン ボージョレ」、南アフリカのビオロジック生産者A.A.バーデンホーストの「セカトゥール シュナン・ブラン」、シャンパーニュの「ドラピエ カルト・ドール」をそろえている。どのワインも自然派的な造りで世界から評価されるが、価格は高すぎない。
 JAL商品・サービス企画本部 開発部 空港サービス・客室仕様グループ・ディレクターの相原光氏によると、ラウンジのワインは、スクリューキャップは不可で、白はシャルドネを選定するなどの規定があったが、近年のトレンドの変化を受けて、規定にこだわらず、美味しいワインを選定するように変更してきた。機内搭載ワインより消費本数が少ないため、中小インポーターからの提案も積極的に受けるようになったという。
 「2018年のラウンジのワイン選定では、MWの大橋さんやワインテイスターの大越さんからのアドバイスを受け、南アフリカのシュナン・ブランやマルセル・ラピエールの自然派ワインなどを提供できるようになり、多くのお客さまから美味しいとのコメントを頂いており、今後もこのように素晴らしいワインを提供できればと考えております」とコメントする。
 ファーストクラス・ラウンジは、世界のVIPが利用するスペース。ナショナルフラッグ・キャリアは堅実な品揃えに傾きがちだが、今回のラインアップは世界の航空業界を見回してもフレッシュだ。大越氏は「ラピエールはマグロの握りにも合う。ラウンジのお客様は1、2杯しか飲まない。香りの表現力がありながら、重くならず、繊細さがある点で、南アフリカのワインも採用した」と狙いを語った。
 空の上のワインリストにも変化がある。国際線ファーストクラスでは、9月からココ・ファーム・ワイナリーの「甲州F.O.S.」を搭載する。これは甲州をマセラシオンし、スキンコンタクトしたオレンジワイン。オレンジワインをファーストクラスで供するのも挑戦的だ。
 大橋MWは「ファーストクラスは8人のお客様に対して3人のCAが配置されている。オレンジワインを深く理解してサービスしてもらうために、教育用ビデオを作成して万全を期した。今後は世界に広がるMWのネットワークを生かして、エコノミークラスのラインアップも変えていく」と意欲を語った。
(C)JAL
(C)JAL
(C)JAL

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP