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高級カリフォルニアワインの輸入業者「ワイン・イン・スタイル」が、キユーピー・アヲハタグループの中核企業「中島董商店」(中島周社長)に買収された。中島董商店はパリの老舗ワインショップ「ルグラン・フィーユ・エ・フィス」とフランス・イタリアに強い輸入業者「nakato」を傘下に抱えており、スクリーミング・イーグルやアイズリー・ヴィンヤードなどのポートフォリオを誇るワイン・イン・スタイルとのシナジーを狙う。
中島董商店は1918年に中島董一郎氏が設立。キューピーとアヲハタを成功させ、ワイン事業も展開してきた。中島周社長は海外投資に積極的で、2010年にニュージーランド・マールボロにフォリウムを設立する一方で、2013年にはネゴシアン「ルグラン&アソシエ」、ブローカー「ヴァン・ラール・ピーター・トゥーストラップ」、ワインショップ「ルグラン・フィーユ・エ・フィス」の3社を所有する持ち株会社「ルグラン&コ」を買収した。今回の買収には、手薄なカリフォルニアワインのポートフォリオを充実させ、国内はもちろんアジアでの市場拡大も視野に入れていると見られる。
中島社長はワイン・イン・スタイルの最高経営責任者マイケル・クーCEOと親交が深く、数か月前から、今回の買収交渉を進めてきたという。買収金額は公表されていない。ワイン・イン・スタイルは創業時に出資した投資家がリターンを求めて、一時期は売却先を探していた。中島董商店は今年3月、ワイン営業部をミナト商会に移管し、ミナト商会の社名を「nakato」に変更した。ワイン・イン・スタイルは中島董商店の傘下で、nakatoと共に子会社となる。
ワイン・イン・スタイルは2005年の創業。カルトワインの代表格スクリーミング・イーグル、アイズリー・ヴィンヤード、イングルヌックなどカリフォルニアのトップワイナリーのほか、オレゴン、チリ、アルゼンチンも扱っている。nakatoはシャンパーニュのピエール・ペテルス、ブルゴーニュのルシアン・ル・モワンヌ、ローヌのピエール・ガイヤールなどフランスとイタリアのポートフォリオが強い。今回の買収でポートフォリオが充実した。
ルグランはブルゴーニュのドメーヌ、ボルドー、シャンパーニュのレコルタン・マニピュランなどに圧倒的な強みがある。日本国内のインポーターの扱いを超えて、日本で個人顧客を開拓している。中国、台湾、シンガポールの富裕な個人顧客も抱えている。
日本では、カリフォルニアのブティック・ワイナリーを扱うインポーターと、フランスのドメーヌを扱うインポーターは、住み分けが進んでいる。マーケティングも顧客層も異なる。だが、世界的に見れば、英国のワイン商がスクリーミング・イーグルとDRCを同時にブローキング・ビジネスで顧客に販売する例などは珍しいことではない。中島董商店は傘下企業のシナジーによって、国内外でフランス・イタリアとカリフォルニアの販路を拡大できる可能性がある。
中島董商店のワイン・イン・スタイルの全株式取得は6月末までに終わる見通し。ワイン・イン・スタイルの 社長は渋谷康弘氏に代わって、マイケル・クー氏が返り咲く予定。
中島董商店は1918年に中島董一郎氏が設立。キューピーとアヲハタを成功させ、ワイン事業も展開してきた。中島周社長は海外投資に積極的で、2010年にニュージーランド・マールボロにフォリウムを設立する一方で、2013年にはネゴシアン「ルグラン&アソシエ」、ブローカー「ヴァン・ラール・ピーター・トゥーストラップ」、ワインショップ「ルグラン・フィーユ・エ・フィス」の3社を所有する持ち株会社「ルグラン&コ」を買収した。今回の買収には、手薄なカリフォルニアワインのポートフォリオを充実させ、国内はもちろんアジアでの市場拡大も視野に入れていると見られる。
中島社長はワイン・イン・スタイルの最高経営責任者マイケル・クーCEOと親交が深く、数か月前から、今回の買収交渉を進めてきたという。買収金額は公表されていない。ワイン・イン・スタイルは創業時に出資した投資家がリターンを求めて、一時期は売却先を探していた。中島董商店は今年3月、ワイン営業部をミナト商会に移管し、ミナト商会の社名を「nakato」に変更した。ワイン・イン・スタイルは中島董商店の傘下で、nakatoと共に子会社となる。
ワイン・イン・スタイルは2005年の創業。カルトワインの代表格スクリーミング・イーグル、アイズリー・ヴィンヤード、イングルヌックなどカリフォルニアのトップワイナリーのほか、オレゴン、チリ、アルゼンチンも扱っている。nakatoはシャンパーニュのピエール・ペテルス、ブルゴーニュのルシアン・ル・モワンヌ、ローヌのピエール・ガイヤールなどフランスとイタリアのポートフォリオが強い。今回の買収でポートフォリオが充実した。
ルグランはブルゴーニュのドメーヌ、ボルドー、シャンパーニュのレコルタン・マニピュランなどに圧倒的な強みがある。日本国内のインポーターの扱いを超えて、日本で個人顧客を開拓している。中国、台湾、シンガポールの富裕な個人顧客も抱えている。
日本では、カリフォルニアのブティック・ワイナリーを扱うインポーターと、フランスのドメーヌを扱うインポーターは、住み分けが進んでいる。マーケティングも顧客層も異なる。だが、世界的に見れば、英国のワイン商がスクリーミング・イーグルとDRCを同時にブローキング・ビジネスで顧客に販売する例などは珍しいことではない。中島董商店は傘下企業のシナジーによって、国内外でフランス・イタリアとカリフォルニアの販路を拡大できる可能性がある。
中島董商店のワイン・イン・スタイルの全株式取得は6月末までに終わる見通し。ワイン・イン・スタイルの 社長は渋谷康弘氏に代わって、マイケル・クー氏が返り咲く予定。
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