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ボルドーに霜害、右岸に1991年以来の深刻なダメージ

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 ボルドーは26日から27日にかけて、気温が零下3度以下に冷え込み、1991年以来の霜害に見舞われた。
 現地報道によると、11万ヘクタール以上にのぼるボルドーの数千ヘクタールが被害を受けた模様。春が温暖で、ブドウ樹の生育が速く、新芽が出てきたところだった。大手シャトーはヘリコプター、スプリンクラー、たき火などで、温度の低下に備えた。今回は右岸のポムロール、サンテミリオン、コート・ド・ボルドーの被害がとりわけ大きい。これから本格化するプリムール2016商戦にも影響を与えそうだ。2016年のボルドーは、フランスで数少ない生産量の多かった地域だが、2017年の大幅生産減少は避けられない。
 ヴォーティエ家が所有するサンテミリオンのシャトー・オーゾンヌは畑で火をたいて被害を免れたが、フォンベルやシマールは深刻な被害を受けたという。ワインセラー・インサイダーによると、コンセイヤントは収穫の20-25%、フルール・カーディナルは収穫の75%を失ったという。市街地に近いペサック・レオニャンでは、森に近い涼しい場所が被害を受けた。メドックも、マルゴーなどで標高の低いセカンドワイン用の畑に害が出たという。
 霜対策は、畑で重油を燃やしたり、ロウソクをつけるほか、上層の温かい空気を送風機やヘリコプターで地表に送るなどの方法がある。
 ボルドーでは、1991年の4月20、21日に、気温が9度まで下がり、ポムロールとサンテミリオンが深刻な霜害に見舞われ、オーゾンヌ、シュヴァル・ブランやペトリュス、ラフルールが全量を格落ちさせた。今回の霜害はその1991年以来の深刻な事態と見られている。
 フランスの今年の4月は、シャンパーニュ、シャブリ、ロワール、アルザス、ラングドックなど各地で霜害に見舞われている。2016年に続いて各地で生産量が減少すると見られる。また、イタリアでも、バローロ、バルバレスコでも霜害が報告されている。
@VinsdeBordeaux

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