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シャンパーニュのA.R.ルノーブル、ベルギーの富豪の会社へ売却

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 シャンパーニュの独立系メゾン「A.R.ルノーブル」(A.R. Lenoble)が、ベルギーの富豪フレール・ガリエンヌ(Frere-Gallienne)家に株式の過半数を売却する。フレール・ガリエンヌ家はシュヴァル・ブランの株式を所有しており、経験を生かしてメゾンの国内外の販売を強化する。


 A.R.ルノーブルは創業1915年。ヴァレ・ド・ラ・マルヌのダムリーに本拠を置く。グラン・クリュのシュイィに10haの畑を所有し、HVEの認証を取得。エコシステムを重視したワイン造りを続けている。専門家の間で品質が評価されている。


 大樽、バリック、ステンレスを使い分けて区画別に発酵させる。リザーヴワインの一部はコルク栓のマグナム瓶で熟成している。3代目のアントワーヌとアンヌのマラサーニュ兄弟が経営している。


 フレール・ガリエンヌ家が私的持ち株会社「FG Bros」を通じて、買収の契約を結んだ。FG Brosはブリュッセルに本拠を置き、シャトー・シュヴァル・ブランの一部株式を所有している。FG Brosはベルギーの億万長者アルベール・フレールの娘セゴレーヌ・フレール・ガリエンヌ(Segolene Frere Gallienne)が夫婦で設立した。


 2018年に亡くなったアルベールは1998年、LVMHのベルナール・アルノーCEOと共同でシュヴァル・ブランを買収した。セゴレーヌは株式を受け継いでいる。


 FG Brosはメゾンの過半数の株主となって、経営権を引き継ぐ。シュヴァル・ブランの株主としての経験を生かして、国内と輸出向けの販売を強化する予定。兄妹は引き続き、運営を続ける。

 

 シャンパーニュは資金力の必要なビジネス。そのため、大手メゾンはグループ化が進んでいるが、中小のメゾンは販売網の拡大に苦労している。世界的に好調なシャンパーニュ産業には、実業家や大手資本が参入している。

 

 


 

アントワーヌ・マラサーニュ

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