追悼　2022年に亡くなった造り手たち

　2022年も偉大な造り手たちがこの世を去った。

カリフォルニア・ピノの先駆、カレラ創業者のジョシュ・ジェンセンが死去　

　セントラル・コーストでカリフォルニアのピノ・ノワールの可能性を開拓したカレラの創業者ジョシュ・ジェンセンが、78歳で亡くなりました。日本では「カリフォルニアのロマネ・コンティ」と呼ばれ、とりわけ親しまれました。

世界で最も多くのボルドーを売った男、サイモン・ステイプルズが死去　

　世界で最も多くのボルドーを売る男と呼ばれた英国のワイン商サイモン・ステイプルズが、55歳で亡くなりました。豪放らい落な性格で、陽気なジョークを連発し、豪快にワインを飲んだ。愛すべき男でした。

ルイ・ラトゥールの11代目、ルイ・ファブリス・ラトゥールが58歳で死去　

　ブルゴーニュを代表するメゾンの社長が、58歳で亡くなりました。セラーのあるコルトンを中心に46haのグランクリュとプルミエクリュの畑を所有。ブルゴーニュワイン委員会の共同会長を2期務めました。

コント・ド・シャンパーニュ広めたクロード・テタンジェが死去　

メゾン・テタンジェの社長を務め、シャルドネ・メゾンとしてマーケティングを確立し、発展の原動力となったクロード・テタンジェが、94歳で亡くなりました。戦略に長けたプロモーターでもありました。

レオヴィル・バルトンのアントニー・バルトンが死去　

2級格付けシャトー・レオヴィル・バルトンと3級のランゴア・バルトンを運営してきたアントニー・バルトンが、91歳で亡くなりました。2007年のデカンター誌のマン・オブ・ザ・イヤーを受賞した紳士です。

ロシアン・リヴァー・ヴァレーのピノ・ノワール先駆者、ジョセフ・ロキオリJrが死去　

　カリフォルニア・ソノマのロシアン・リヴァー・ヴァレーの名前を全米に広めた先駆者が88歳で、亡くなりました。ウィリアムズ・セリエムにブドウを売り、自ら造るイースト・ブロックやウェスト・ブロックなどの区画別ワインがカルトな人気を集めました。

クローズ・エルミタージュの伝説、アラン・グライヨが死去　

　知名度の低かったクローズ・エルミタージュに世界の注目集めた立役者の1人アラン・グライヨ（Alain Graillot）が77歳で亡くなりました。サン・ジョセフで初めて有機栽培に取り組み、全房発酵も導入しました。

 

サー・ウィンストン・チャーチル世に出した、ポル・ロジェのクリスチャン・ド・ビィが死去　

　ポル・ロジェを半世紀にわたって経営し、キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルを世に出したクリスチャン・ド・ビィが、94歳で亡くなりました。。低温のデブルバージュ（静置）や低温醸造の技術を導入しました。