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2022年の世界のワイン生産量は、ヨーロッパの干ばつとロシア・ウクライナの戦争でやや減少する見通し。OIV(国際ブドウ・ワイン機構)の発表によると、今年の生産量予測は2億5750万-2億6230万hlで、中間値は2億5990万hl。2021年の推定量2億6200万hlと比較して約1%低い。4年連続で過去20年間の平均を下回る。
今年の収穫は猛暑と記録的な干ばつに見舞われ、世界中のブドウ畑で成熟が早まった。欧州干ばつ観測所(EDO)のレポートによると、ヨーロッパのほぼ3分の2が熱波と極度の干ばつ状態か警戒状態にあり、過去500年間で最悪の干ばつであったことが示されている。
EUは昨年比2%増の1億5700万hlと予測される。イタリア、フランス、ドイツは好調で、夏の熱波の影響を受けたスペインとギリシャでは低収量が予想される。
世界4位の生産国である米国は、昨年比4%、5年平均より6%減少すると予測される。南半球のブドウ畑は昨年の記録的な高水準の後、5年平均に等しい平均的な生産量となった。ニュージーランドだけは例外で、44%増の380万hlという過去最大の生産量を記録した。
一方、ロシア・ウクライナ戦争が市場に影響をもたらしている。昨年、スペインはロシアに2420万ユーロ分、ウクライナに1620万ユーロ分のワインを輸出したが、今年はその合計がほぼゼロになる。
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