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シャトー・ディケム2019、世界でバイ・ザ・グラス・プロモーション

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 シャトー・ディケムの2019がロンドンでお披露目された。バイ・ザ・グラスで楽しんでもらう「ライトハウス」(Lighthouse)プログラムを世界のワインバーやレストランで始める。ワイン造りにコストのかかるイケムを若いうちから消費者に売り込む狙いだ。


 イケムは長期熟成力で知られるが、今回のプログラムは若いうちから楽しめる点を市場に広める。技術責任者サンドリーヌ・ガーベイは、熟成力だけでなく、若いうちから親しみやすい性格を強調し、市場に出たばかりのワインを消費者に試すよう勧めたという。


 ライトハウス・プログラムでは、新ヴィンテージの2019年を気軽に楽しめるよう、5大陸のバーやレストランとパートナーシップを結んで、ゲストにバイ・ザ・グラスで飲めるサービスに力を入れる。


 ビバリー・ヒルズの「スパゴ」、フランスではパリの「カーヴ・ルグラン」、ランス近郊の「ラシェット・シャンプノワーズ」、ロンドンの「アナベルズ」、香港の「カプリス」など世界の35店と提携する。

 

 価格は70-120mlで50-80ユーロの予定。安くはないが、一度はイケムを飲んでみたい愛好家を引きつけるだろう。


 食後にデザートワインを飲む習慣がすたれて、甘口ワインは世界的に売れなくなっている。今回のバイ・ザ・グラス・プロモーションは、至高の貴腐ワインを気楽に飲んでもらい、消費を増やす狙いがある。


 ソーテルヌとバルサックは、過去20年間で生産量は24%、面積は15%縮小しているが、価格はほとんど変わっていない。シャトー・リューセック2019は、冷蔵庫で冷やして、少量ずつ飲めるポップなパッケージングを採用した。


 早くから楽しめるスタイルにするため、樽熟成の期間を長くし、収穫から2年後の9月に発売されていたのを後ろにずらした。2019ヴィンテージは26か月間熟成され、2021年末に瓶詰めされた。かつてのイケムは36か月間、樽熟成していた。


 シャトー・ディケム2019は3月22日にラ・プラス・ド・ボルドー経由で発売される。1ケース2880ポンドの予定。セミヨン55%、ソーヴィニヨン・ブラン45%。アルコール度14.4%。残糖度138g/L。


 2019年の夏は暑くて乾燥した。8月26日から9月5日にかけて、好天の下で辛口「Y イグレック」を収穫した。その後も暑かったが、9月21日から25日にかけて、38ミリの雨が降り、貴腐菌が発生した。10月7日から14日にかけて120人で貴腐ブドウを集中的に収穫した。


 10月14日に40ミリの降雨があり、一部で腐敗が始まったものの、壊れやすいテロワールは雨の間をぬって、10月17日、18日、21日、22日にも摘んだ。

 

 イケムは2019年8月からオーガニックに移行し、2023年8月には完了する予定。2021年には20haの区画でビオディナミにトライしている。

サンドリーヌ・ガーベイ

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