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オーストラリアの2020年輸出は横ばい、トップ市場の中国の制裁関税で落ち込み

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 オーストラリアと中国の貿易摩擦で、オーストラリアの2020年のワイン輸出額は、1%減の28億9000万豪ドルと横ばいになった。中国が11月と12月の2か月間にオーストラリアワインに課すと発表した制裁関税の影響で、それまで好調だった輸出の伸びが相殺された。


 ワインオーストラリアによると、2020年1月から10月までの輸出額は新型コロナウイルスにもかかわらず好調で、2020年10月まで12か月間の輸出額は過去最高の31億豪1000万ドルを記録していた。この間のヨーロッパ向け輸出額は22%増の7億400万豪ドル、北米向けは4%増の6億2800万豪ドルに達していた。


 だが、新型コロナウイルスの真相調査に端を発した、豪中間の貿易摩擦で、中国政府は2020年8月にオーストラリア産ワインに不当廉売(ダンピング)の疑いがあるとして調査を始め、補助金に関する調査も始めた。


 最大の輸出市場である中国はエスカレートし、11月に212.1%の反ダンピング関税と、12月に6.4%の反補助金関税を課すことを発表した。そのため、中国向け輸出が大きく落ち込んだ。


 その結果、11月と12月の世界向け輸出は、金額で14%減の10億1000万豪ドル、量で29%減の9600万リットル(1070万ケース)と大きな減少となった。


 最終的に、2020年の年間輸出額は、香港を含む中国がトップで、英国、米国、カナダ、ニュージーランドが上位5か国。日本は8位だった。


 トップ市場の香港を含む中国は10%減の11億5000万豪ドルだった。中国本土は14%減だったが、ゼロ関税の香港は対照的に27%増となった。ワイナリーが本土から香港に輸出量を増やしたと見られる。


 2位の英国は29%増の4億5600万豪ドル、3位の米国は4%増の4億3400万豪ドル、カナダは5%増の1億9200万豪ドル、ニュージーランドは17%増の1億700万豪ドルで続いた。

 

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