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バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドは、プリムール商戦に合わせて、シャトー・ムートン・ロートシルトなど所有する格付け3シャトーの2019ヴィンテージの情報を動画で公開している。
パンデミックで4月初旬の試飲会がキャンセルされたための代替措置として、チェアマンのフィリップ・セレイス・ド・ロスチャイルドCEOと技術責任者のフィリップ・ダルーアンのインタビュー動画と情報を、ワインレポートに送付してきた。6月8日から、ムートン・ロートシルト、クレール・ミロン、ダルマイヤックの3シャトーで試飲を受け入れるという。
シャトーからの情報によると、2019年の気候は冬が暖かくて乾燥し、2月27日には24.7度の高温を記録した。生育サイクルは早まったが、春は平年より気温が低く、開花は通常の日程で進んだ。
6月は時期外れの冷え込み、強い雨の直後に気温が上昇するなどコントラストの激しい天候。7月と8月は豊富な日射量と高温があり、それぞれ30ミリと50ミリの適度な降雨に恵まれ、完璧なブドウの状態で収穫を迎えられたという。
エール・ダルジャンの収穫は9月5日から始まり、11日に終わった。セミヨンは素晴らしい仕上がり。ムートン・ロートシルトは9月18日から10月5日にわたって摘んだ。申し分なく高い品質のブドウが収穫できた。
ダルーアンらの話によると、赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨンの出来がよく、タンニンが上質で、余韻が長い。シャトー・ダルマイヤックは改修中で、現在の蔵では最後の醸造となった。「みずみずしく、トリュフのタッチもある」という。シャトー・クレール・ミロンは「カベルネ・ソーヴィニヨンの比率の高さは1986年以来」という。
シャトー・ムートン・ロートシルトのセカンド、ル・プティ・ムートン・ド・ロートシルトは「メルロが多めでストラクチャーがある」。グランヴァンは「偉大な年特有の焙煎香があり、2015を思い出させ2009にも似ている」。エール・ダルジャンは「早めの収穫で、みずみずしさを保った」という。
動画(日本語字幕付き)はこちら
3シャトーの5ワインのブレンド比率は以下の通り。
シャトー・ムートン・ロートシルト 2019
カベルネ・ソーヴィニヨン 90%
メルロ 9%
プティ・ヴェルド 1%
ル・プティ・ムートン・ド・ロートシルト 2019
カベルネ・ソーヴィニヨン 68%
メルロ 32%
エール・ダルジャン 2019
ソーヴィニヨン・ブラン 61%
セミヨン 38%
ミュスカデル 1%
シャトー・ダルマイヤック 2019
カベルネ・ソーヴィニヨン 62%
メルロ 27%
カベルネ・フラン 9%
プティ・ヴェルド 2%
シャトー・クレール・ミロン 2019
カベルネ・ソーヴィニヨン 72%
メルロ 22%
カベルネ・フラン 4%
プティ・ヴェルド 2%
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