世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. 値段が高ければおいしい、脳がほうび求める働き

値段が高ければおいしい、脳がほうび求める働き

  • FREE
 値段が高ければワインがおいしいと思うのは、ほうびを期待する脳の働きが関与しているという研究結果が、電子ジャーナルのサイエンティフィック・レポートで発表された。
 フランスのインシアード・ビジネススクールとドイツのボン大学の研究チームが、12ポンドの同じワインを3ポンド、6ポンド、18ポンドの値札を見せて、治験者に飲ませた。治験者は30歳前後の男性と女性の各15人。大半は最も高いワインが最もおいしいと思った。
 研究では、治験者はMRIスキャナー内で横になって、1.25ミリリットルのワインをチューブから口に入れた。核スピントモグラフィーを使って、脳の反応をモニターした。その結果、高い値札のワインの方が安いワインよりおいしく感じていることがわかった。研究チームは、価格を見積もってワインの評価に影響する前頭前皮質と、ほうびやモチベーションに影響する線条体に着目し、価格の高いワインではこれらが活発に反応していた。
 愛好家は贈り物のワインやワインリストの価格が高ければ、味わいも優れているだろうとの期待を抱く。偽薬を飲んで病状が回復するプラシーボ効果はよく知られているが、ワインについては、値段が高いからおいしいだろうというほうびを期待する脳の働きがあることがわかった。ただ、レストランやワインショップで高めの値付けをすればいいものではなく、失望や怒りを招くケースもあるから、そこが難しい。

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP