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日本代表選考会、岩田渉と井黒卓の一騎打ち(世界最優秀ソムリエコンクール)

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 来年2月にパリで開催予定の世界最優秀ソムリエコンクールに出場する日本代表選手の選考会は、岩田渉さんと井黒卓さんの一騎打ちとなった。ホテルニューオータニ「トゥールダルジャン」(東京・紀尾井町)で22日に行われ、トップ走者が世界舞台への切符をかけて戦う。


 選考会の出場資格は過去の全日本最優秀ソムリエコンクールの優勝者。2017年に優勝した岩田渉さんと、2020年に優勝した井黒卓さんが対決する。前回まで世界最優秀ソムリエコンクールに4度出場した森覚さん(コンラッド東京)は選考会に出場しない。


 岩田さんと井黒さんは当代のトップソムリエとして熾烈な闘いを繰り広げてきた。2017年の全日本最優秀ソムリエコンクールでは、井黒さんが岩田さんに敗れた。


 2人で挑戦した2018年のアジア・オセアニア・コンクールで、岩田さんは優勝したが、井黒さんは4位に終わった。母親を沖縄から呼び寄せたのに、ステージに立つ姿を見せられず、悔し涙を流した。


 岩田さんも最初から強かったわけではない。2015年に初めて出場したコンクール「ソムリエ・スカラシップ」では、井黒さんと森本美雪さんが入賞したにもかかわらず、優秀賞に選ばれなかった。同世代に負けた悔しさをばねに、驚くべきスピードで成長してきた。


 コンクールの戦績だけで見ると、岩田さんが有利だが、井黒さんも2020年の全日本最優秀ソムリエコンクールで安定した実力を発揮した。東京を代表するグランメゾン「ロオジエ」で中本聡文さんから指導を受け、世界を視野に鍛錬してきた。安定した精神力も身に着けた。


 30台前半で負けず嫌いの2人はライバルとして意識しあい、能力を高めあってきた。新型コロナウイルスでコンクールの間隔が空いたため、勝負勘は井黒さんが上回るだろう。対する岩田さんは過去のコンクールで好成績を収めた精神的なタフさがある。


 22日の選考会は、日本のトップを走るソムリエが雌雄を決する最終決戦となる。


 選考会は無観客での開催となる。非公開の筆記試験に続いて、午後3時からメディア向けに公開される実技試験が行われる。実技試験はライヴ配信も行われる。

2018年の国際ソムリエ協会アジアオセアニア最優秀ソムリエコンクール京都大会で (C)JSA

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