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オーストラリアのワイン輸出額、中国との摩擦で19%減少

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 オーストラリアのワイン輸出は6月30日までの1年間で、19%減の20億8000万豪ドルになった。輸出量も10%減の6億2500万リットルに落ち込んだ。貿易摩擦で中国への輸出が急減少した。ワイン・オーストラリアが発表した。


 オーストラリアと中国間の貿易は、新型コロナウイルスの原因追求をめぐって摩擦が生じた。中国は2020年後半以降、オーストラリアのボトルワインに116%から200%を超す様々な輸入関税を課している。


 香港とマカオを含む中国への輸出は、2022年6月30日までの12か月間で74%減の2億600万豪ドルになった。ピーク時の2020年10月は12億3000万豪ドルだった。中国本土への出荷額は年間2500万豪ドルにとどまる。本土への輸出企業数は前年の1508社から143社に減った。


 一方で、シンガポール、米国、マレーシア、タイ、インド、ニュージーランドなどが好調だった。米国への輸出は9%増の4億3600万豪ドルに達し、輸出額の最も大きい市場となった。


 ただ、オーストラリアでは新政権が発足し、中国との温度差が変化している。中国最大の人気ブランド、ペンフォールズを所有するトレジャリー・ワイン・エステート(TWE)は5月、中国で製造したワインを今年後半に中国国内で販売する計画を発表した。


 寧夏で生産されるこのワインは、ペンフォールズのマルチ・リージョナル戦略に乗っており、関税の影響も回避できる。

(c)Wine Australia

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