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ソノマ北部のワイナリーの影響は少ない…ワイン・アドヴォケイト

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 カリフォルニアの山火事は、8万ヘクタール以上に広がり、5700戸が焼けた。いまだに4万人以上が避難しているが、鎮火エリアは徐々に広がっている。消火活動に関わるトラック運転手が事故で死亡し、死者は41人になった。ソノマ北部のワイナリーは火事の影響から免れているようだ。
 LAタイムズによると、給水車を運転中のドライバーが16日朝、ナパのオークヴィル・グレードでガードレールに衝突して死亡した。火災はソノマカウンティのサンタ・ローザとカリストガの中間にあるタブス・ファイアでは1万4700ヘクタールのうち82%が鎮火した。ナパのアトラス・ファイアは2万600ヘクタールのうち68%が鎮火した。1万1000人の消防士が消火活動を行っている。
 ワイン・インスティテュートによると、被害の大きかったメンドシーノ、ナパ、ソノマ・カウンティの1200ワイナリーのうち、焼失したり、大規模なダメージを受けたのは10軒以下。メンドシーノ、ナパ、ソノマ・カウンティはカリフォルニアのブドウ生産の12%を占める。8月下旬から9月初めにかけての暑さのため、ブドウの生育が早くナパヴァレーとソノマカウンティの90%、メンドシーノ・カウンティの75%が既に収穫を終えていた。
 ただ、ブドウ栽培農家やワイナリーの中には、収穫直前だったブドウの収穫や、既に破砕していたブドウの発酵作業のために、避難地域に戻りたいという要望が出ている。ソノマカウンティのソノマ・ヴァレー、アレクサンダーヴァレーやナパカウンティのアトラス・ピークには、そうした要望が強い。プレス・デモクラットの報道によると、ソノマ農業委員は100人から避難地域への帰還要望を受けているという。
 一方、ロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイトの編集長リサ・ペロティ・ブラウンMWは16日、「カリフォルニア北部の2017ヴィンテージの判断を早まるな」と題する記事を投稿し、火災の影響を受けていないワイナリーもあると強調し、ソノマ側ではソノマ・コーストの大半、ロシアン・リヴァー・ヴァレー、ナパ側ではセント・ヘレナ、スプリング・マウンテン、ハウエル・マウンテン、ラザフォード、オークヴィル、ヨーントヴィルの大半がこれに含まれるとした。
 ソノマのデュモルは既に収穫を終え、シドゥーリはちょうど収穫を終えたところで、自家発電装置でパンチダウンや温度管理をしている。ポール・ホブスでは、全体の78%が収穫を終えた。ピノ・ノワールとシャルドネは100%、ボルドー品種はベックストファーなどトップの畑を含む48%で収穫を終えた。収穫済みのブドウの品質は傑出しているが、火災発生後に収穫したブドウは煙の影響が感じられ、分けて醸造している。リトライのソノマ・コーストは、テッド・レモンが全く影響を受けていないと語った。
 ナパ側では、カーディナルは火災発生時に収穫途中だったが、自家発電装置で発酵作業を続けている。オークヴィルのハーラン・エステートは95%のブドウの収穫を終えていた。残りについてはスモーク・テイントの程度をチェックするという。ドミナスとユリシーズは、10月3日に収穫を終え、自家発電装置で醸造を行った。スタグリン・ファミリーは赤ワイン用ブドウは90%、シャルドネとサンジョヴェーゼは100%収穫を終え、停電も回避できた。
ソノマで消火剤を空からまくエアタンカー  @CAL_FIRE

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